「グレインフリー(穀物不使用)フードって体に良いんでしょ?」と思っていませんか?実はここ数年、グレインフリーフードと犬の心臓病との関連を指摘する研究が注目されています。愛犬のために正しい情報を知っておきましょう。
グレインフリーフードとは?
グレインフリーフードとは、小麦・大麦・トウモロコシ・米などの穀物(グレイン)を使用しないドッグフードのことです。
人気になった背景:食物アレルギーへの対応・「より自然に近い食事」のイメージ・人間のグルテンフリートレンドの影響・炭水化物を減らして高タンパクを実現できること、などが挙げられます。
食事を楽しむ犬
FDAが調査を始めたきっかけ
2018〜2019年ごろ、アメリカのFDA(米国食品医薬品局)がグレインフリーフードと犬の**拡張型心筋症(DCM)**との間に関連があるかもしれないとして調査を開始しました。
拡張型心筋症(DCM)とは:心臓の筋肉(心筋)が薄くなって広がり、ポンプ機能が低下する病気です。本来はゴールデンレトリバーやドーベルマンなど特定の大型犬に多く見られましたが、グレインフリーフードを食べていた犬に多く報告されたことが話題になりました。
2026年現在わかっていること
FDAは2022年末に一時的な調査更新の停止を発表しており、現時点で**「グレインフリーフードが確実にDCMを引き起こす」という結論は出ていません**。研究者の間でも議論が続いています。現時点でグレインフリーと心疾患の因果関係は確定されていません。
現時点での主要な見解
関連があると考える側の根拠:
- グレインフリーフードを食べていた犬のDCM報告が増加した
- グレインの代替として使われる豆類(えんどう豆・レンズ豆など)が、タウリン(心筋に必要なアミノ酸の一種)の吸収を妨げる可能性が指摘されている
すぐに心配しなくていいという考え方:
- DCMはもともと遺伝的素因(犬種の特性)が大きな要因
- 全てのグレインフリーフードが問題なわけではない
- グレインフリー以外の要因も複合的に関係している可能性がある
ゴールデンレトリバーの心臓病リスクと健康管理
穀物アレルギーと穀物不耐性は本当に多い?
犬の食物アレルギーの原因として穀物が占める割合は実はそれほど多くありません。犬の食物アレルギーで多い原因は、ビーフ・チキン・乳製品・小麦・卵などで、穀物全般よりも肉や乳製品が多いとされています。
「アレルギー対策でグレインフリーにした」という場合、実は穀物が原因ではなかったというケースも少なくありません。アレルギーが疑われる場合は、獣医師への相談と除去食トライアルで正確に原因を特定することをおすすめします。
グレインフリーフードとの上手な付き合い方
向いているケース
- 獣医師から穀物アレルギーと診断された犬
- 特定の穀物に消化器の不調が確認されている犬
注意が必要なケース
- ゴールデンレトリバーなどDCMリスクが高い犬種
- 豆類(えんどう豆・レンズ豆)が原材料の主要部分を占めるフード
フード選びの際に確認したいこと
主要原材料は何か(肉・魚が上位にあるか)、豆類が大量に使われていないか、タウリンが配合されているか、獣医師の推奨はあるかを確認しましょう。
活発に動く犬
まとめ:グレインフリーフードに関するポイント
グレインフリーフードとDCMの関連は調査中で、結論はまだ出ていません。全てのグレインフリーフードが危険なわけではありませんが、穀物アレルギーが確認されていない犬はグレインフリーにこだわらなくてOKです。不安があれば獣医師に相談するのが一番です。
愛犬に合ったフードは、トレンドではなく愛犬自身の体質・健康状態に合わせて選ぶことが大切です。
