「動物病院に行くのは具合が悪いときだけ」という飼い主さんも多いかもしれません。でも実は、愛犬の定期健康診断はとても大切です。この記事では、健康診断で何がわかるのか、そして検査結果に応じたフード選びのポイントをわかりやすく解説します。
なぜ定期健康診断が大切なの?
犬は人間よりも老化が速く、1年で約4〜7歳分の体の変化があると言われています。また、犬は体の不調を言葉で伝えることができません。
定期的な健康診断を受けることで、症状が出る前に異常を発見でき、早期治療で回復しやすくなり、フード・生活習慣の見直しタイミングがわかります。
1年に1回(シニア犬は半年に1回)の健康診断が推奨されています。
定期健康診断を受ける犬
健康診断で調べられる主な項目
一般身体検査(視診・触診・聴診)
- 体重・体格の確認
- 皮膚・被毛・目・耳・歯の状態
- 心臓・肺の聴診
- リンパ節・腹部の触診
血液検査
最も多くの情報が得られる検査です。
| 検査項目 | 主にわかること |
|---|---|
| CBC(全血球算定) | 貧血・炎症・感染の有無 |
| BUN・クレアチニン | 腎臓の機能状態 |
| ALT・ALP | 肝臓の状態 |
| 血糖値 | 糖尿病の可能性 |
| コレステロール・中性脂肪 | 脂質代謝の状態 |
| TP(総タンパク)・アルブミン | 栄養状態・肝臓・腸の機能 |
| 電解質(Na・K・Ca・P) | ミネラルバランス・腎臓の状態 |
尿検査
腎臓・泌尿器系の状態を確認。尿比重・pH・タンパク尿・血尿などを調べます。
血液検査の結果を確認する獣医師
検査結果の数値とフードの関係
腎臓の数値(BUN・クレアチニン)が高い場合
腎臓に負担がかかっているサインです。
タンパク質を控えめに(目安14〜18%)、リンを制限(0.2〜0.5%程度)、EPA・DHA を増やし、ウェットフードで水分摂取を増やしましょう。腎臓ケア用の療法食を獣医師と相談してください。
コレステロール・中性脂肪が高い場合
脂質の代謝が低下しているサイン。肥満や甲状腺疾患と関連することもあります。低脂肪フード(脂質10%以下)・高食物繊維・L-カルニチン配合フードへの変更を検討しましょう。
肝臓の数値(ALT・ALP)が高い場合
肝臓に何らかの負担がかかっているサインです。消化しやすいフード・高品質なタンパク質・抗酸化成分(ビタミンE・Cなど)が豊富なフードへの切り替えを検討しましょう。
体重が増えすぎ(肥満)の場合
体重管理用フード(低脂肪・高食物繊維)に変更し、給与量をきちんと計量しましょう。おやつのカロリーも総カロリーに含めて管理することが重要です。
血糖値が高い場合(糖尿病の疑い)
必ず獣医師の指導に従ってフードを変更しましょう。高食物繊維で血糖値の急上昇を抑え、糖尿病管理用の療法食を獣医師と相談してください。
フード相談をする飼い主と獣医師
健診結果を受け取ったら、どう動く?
- 獣医師に質問する: 数値の意味・異常の程度・緊急性を確認
- フードの見直しを相談する: 具体的なフード名や給与量の変更をアドバイスしてもらう
- 変更後の経過を観察する: 次回健診まで症状・体重変化を記録する
- 定期的に再検査: フードを変えた効果を数値で確認する
まとめ
年1回(シニア犬は年2回)の定期健康診断を受け、血液検査・尿検査で内臓・代謝の状態を把握しましょう。腎臓・肝臓・コレステロール値はフード選びと直結しています。数値に異常があれば、獣医師と相談してフードを見直してください。
愛犬の健康寿命を延ばすために、食事管理と定期健診を合わせて取り組みましょう。不安なことはいつでも獣医師に相談してください。
